数学を解くには、計算や図形などさまざまな分野の基礎学力が必要です。算数でつまずいた子どもが、中学で数学に苦戦するケースも少なくありません。

そのため「数学が全くできない中学生の子どもにどう教えたらよいのか?」と、悩みを抱えている親もいるはずです。

公式や解き方を覚えるのは大変ですが、適切な勉強法や教え方で「全くできない」状況は改善できるので安心してください。

本記事では、数学ができない人の特徴、勉強法や教え方など苦手を克服する方法について解説します。

この記事のポイント
  • 数学が苦手な人やできない人の3つの特徴
  • 数学が全くできない中学生の勉強法3選
  • 数学が全くできない中学生へ効果的な3つの教え方

数学が苦手な人やできない人の3つの特徴

数学が苦手な人やできない人の3つの特徴

数学が苦手な人やできない人には、以下のような3つの特徴があります。

  1. 集中力が持続しない
  2. 数学が苦手と思い込んでいる
  3. 数学を解くのにひらめきが必要と考えている

数学ができない子どもなら、上記の特徴に該当していないか確認してみるとよいでしょう。

1.集中力が持続しない

集中力が持続しないと、文章の読み込みや数式の計算ができず数学が苦手になりやすいです。

数学の問題を解くには複数の公式を用いたり、何度も計算したりする必要があります。集中力が途切れると公式が思い浮かばない、ケアレスミスを起こすなど正答できません。

机に向かって座り続けるのが苦手、同じ作業を繰り返すのが嫌いなどの子どもは、集中力が持続していない可能性があります。

集中力を持続させるには、勉強に取り組みやすい環境を整備することが大切です。勉強部屋にテレビを置かない、学習の時間を決めるなどの方法が考えられます。

2.数学が苦手と思い込んでいる

数学が苦手だと思い込むと、その考えに支配されてしまい、本当にできなくなるおそれがあります。

「数式や図形を見るだけでも嫌だ」「初歩的な問題が解けないから苦手」といった子どももいるでしょう。しかし、実際には勉強していないだけで、しっかり学習すれば数学ができる子もいます。勉強している時間が少ないのに、苦手と話す子どもはこのケースかもしれません。

3.数学を解くのにひらめきが必要と考えている

数学が苦手な人の多くは、問題を解くには特別な「ひらめき」や「センス」が必要だと誤解しています。しかし実際の中学数学は、正しい公式の選択と確実な計算で解ける問題ばかりです。

ひらめきに頼ると、基礎的な学習をおろそかにし、結果的に成績が伸びません。重要なのは公式の暗記と問題演習の繰り返しです。この地道な取り組みを続けることで、どの問題にどの公式を使えばいいのかがわかるようになり、効率よく正確に解答できるようになります。

数学が全くできない中学生へ効果的な3つの教え方

数学が全くできない中学生の勉強法3選

数学が全くできない中学生の勉強法は、以下の3つです。

  1. 問題文の読み込みの練習をする
  2. グラフや図に思ったことを書き込む癖をつける
  3. 他人に問題の中身を解説してみる 

勉強法を子どもに伝え、数学を解く楽しさを教えてあげましょう。

1.グラフや図に思ったことを書き込む癖をつける

 グラフや図形の問題の解答に困ったとき、思ったことを書き込むと解決の糸口が見えます。

仮説でも思いつきでもよいので、まずは書き込んでみましょう。そうすると、仮説から利用すべき公式が思いついたり、グラフに線を引くとおおよその交点がわかったりします。

何を書けばよいのかわからないこともあるかもしれませんが、まずは問題に書かれた条件を図に落とし込む、図形に線を引いた場所に角度を書くなどから始めてみましょう。

2.問題文の読み込みの練習をする

 数学は問題文を正確に読み解き、解答に必要な要素を見極める力が大切です。この力を伸ばすには、問題文の重要な数字や文字に印をつけ、それらの関連性を探る練習が効果的です。

さらに、問題文から読み取った情報をどう式に表すか考えることで、文章から数式への変換力も身につきます。親が「この数字の意味は?」「ここはどうつながってる?」と声をかけながら一緒に考えると、子どもの論理的思考力が磨かれるでしょう。 

3.他人に問題の中身を解説してみる

数学の問題を他人に説明するのも、効果的な方法です。説明するには問題を完全に理解している必要があるため、この過程で自分の理解できていないところが明らかになります。

たとえば、方程式の解法を説明しようとして詰まった場合、その箇所の理解が不十分なはずです。また、図形の証明問題で定理をどう使えばいいか迷うことがあれば、その定理の本当の意味をまだ十分に理解していない可能性があります。このように、説明しようとすることで自分の知識の弱点が見えてきて、効果的な復習のきっかけになります。

相手がいない場合は、誰かに説明するつもりで一人で解説してみましょう。この方法でも理解が深まり、記憶の定着が進みます。

中学生の数学ができないを解消するおすすめの学習法

数学が全くできない中学生の勉強法3選

数学が全くできない中学生へ効果的な教え方は、以下の3つです。

  1. 公式を自然に使えるように教える
  2. 解答の道筋をすべて残すよう伝える
  3. 正解できるレベルの問題から解いていく

さまざまな教え方を実践し、数学ができるようにサポートしてあげましょう。

1.公式を自然に使えるように教える

公式を自然に使えるほど繰り返し勉強すれば、数学の問題が解けるようになります。

数学は公式を覚えるのが大変なうえに、どの数式に当てはめればいいのかまで理解しなければなりません。また、応用問題によっては、複数の公式を併用する必要もあります。

どの問題にどの公式を利用すればよいのか、身に付くまで繰り返して勉強させることが大切です。一度、問題が解けたとしても安心せず、繰り返しが大切だと、子どもに伝えましょう。

2.解答の道筋をすべて残すよう伝える

数学の問題は難しくなるほど解くまで長い工程が必要になり、どのような考えで解答したのかを残さないと最初から解き直しになります。

問題を最初からやり直すと、どの部分で間違えたのか確認できず、できない部分の洗い出しができません。計算式をすべて残しておけば、単純な計算ミスや公式の選択ミスの特定だけでなく、思考過程の振り返りにもなります。

できない部分を繰り返し勉強するためにも、どの場所で間違えたか残しておきましょう。なお、見返すのは大変な作業であるため、子どもには「間違い探しをする感覚で楽しむとよい」と伝えながら残す癖をつけてあげましょう。

3.正解できるレベルの問題から解いていく

 子どもに勉強を教えるときには、子どもが自力で正解できるレベルの問題からやり直しさせましょう。簡単に問題が解けて「わかる」「やればできる」という気持ちが芽生えると、学習意欲が高まります。

とはいえ、家庭学習では子どもがどこまで理解できているのか、また、どのレベルから始めるべきかを正確に把握するのが難しいこともあるでしょう。そういった場合、専門家のサポートを受けるのがおすすめです。

 ではやる気アップのサイクルを重視した教育システムを構築しています。予習すれば授業がわかるようになり、苦手だった数学を楽しく学べるよう学習してもらいます。そして、楽しくなれば勉強を自発的におこなうようになり、テストの点数が上がり、より数学が楽しくなるというサイクルです。

まとめ:数学が全くできない中学生にも克服法がある

数学が全くできない中学生へ効果的な3つの教え方

数学が全くできないなら、不安な単元まで戻って学ぶのが効果的です。

単元は大まかに以下のように分けられます。

  • ・計算分野
  • ・関数・グラフ分野
  • ・図形分野

子どもの苦手な分野の基礎問題から取り組んでみましょう。

計算分野

計算分野でつまずいたら、以下の単元まで戻って復習してみましょう。

  • 小学校:ドリル計算
  • 中学1年生:正の数・負の数・文字式・方程式
  • 中学2年生:式の計算・連立方程式

計算は数学の基礎であり、必要に応じて算数から学び直さないと中学の後半や高校でつまずく要素になります。少しでも苦手と感じたら、早めに復習しておくとよいでしょう。

【中学数学】連立方程式とは?問題例や解き方についてわかりやすく解説

【中学数学】文字式とは?ルールや計算方法、問題例まで簡単に解説

関数・グラフ分野

関数・グラフ分野でつまずいたら、以下の単元まで戻って復習してみましょう。

  • 小学校:基礎的な比例・反比例
  • 中学1年生:応用的な比例・反比例
  • 中学2年生:一次関数

比例や反比例は一次関数を理解する基礎となり、一次関数は二次関数に必要な知識です。そのため、小学生のレベルから復習すると理解力が高まり、関数やグラフの問題が解けるようになるはずです。

【中学数学】比例・反比例とは?公式やグラフについてわかりやすく解説

図形分野

図形分野でつまずいたら、以下の単元まで戻って復習してみましょう。

  • 小学校:図形
  • 中学1年生:平面図形・立体図形
  • 中学2年生:図形の性質・平行と合同・証明

証明を解くには、図形が持つ特性に加え、頭の中で思ったことを文章化する能力も求められます。図形の特性を理解していなければ、文章にもできないため、基礎的な内容から学習する必要があります。

また、文章化する能力を伸ばすには、簡単な証明の問題を繰り返して出題のパターンと解答方法を覚えるとより効果的です。

まとめ:数学が全くできない中学生にも克服法がある

まとめ:数学が全くできない中学生にも克服法がある

数学が全くできない理由は、集中力が持続しない、数学が苦手と思い込んでいるなどお子さんによって異なります。苦手を克服する方法も人によって変わるため、以下の方法を試してみましょう。

この記事のまとめ
  • 集中力が持続しない子どもや、数学が苦手と思い込んでいる子どもは数学が苦手な特徴に当てはまっている可能性がある
  • 中学の数学は、公式の暗記と繰り返しの問題演習によってできるようになる
  • 計算分野・関数・グラフ分野・図形分野など苦手な単元まで戻って勉強するのがおすすめ

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