「中学生になる子どものテストの点数が悪いとき、どう接していいのかわからない」と、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。テストの点数が悪いと授業についていけるのか、受験に合格できるのかなど心配になるものの、どのようにアドバイスすればいいのか悩みますよね。
テストの点数が悪いのにはいくつかの原因があり、親の接し方や勉強方法で成績は改善します。
本記事では、なぜ中学生のテストの点数が悪くなるのか、親がしてはいけない行動、挽回する勉強法について解説します。
- 中学生になってテストの点数が悪くなる3つの原因
- テストの点数が悪い中学生にしてはいけない4つのNG行動
- テストの点数が悪い中学生の挽回方法3つ
目次
中学生になってテストの点数が悪くなる3つの原因
中学生になってテストの点数が落ちる原因は、以下のとおりです。
- 基礎学力が足りない
- 生活習慣が乱れてきた
- 勉強方法がわからない
まずは、なぜ中学生になる子どものテストの点数が悪くなるのか理由から探っていきましょう。
関連記事:中1のテストの点数が悪い|ボロボロな理由や効果的な勉強法を解説
1.基礎学力が足りない
中学生のテストでは小学生で学んだ応用が出題されるため、基礎学力が足りていないと点数が悪くなります。
たとえば、分数の学習を考えてみましょう。小学6年生では、分数の足し算やかけ算など基礎的な計算を学習し、中1になると、負の数を含む分数の計算 を学びます。
小学校で学ぶ基礎的な内容は、中学校でより複雑な問題を解く際の重要な基盤です。そのため、基礎学力が足りていないとテストの点数が悪くなります。
基礎学力を高めるには、まずどの分野がわからないのか明確にし、その部分まで立ち返って復習することが大切です。
2.生活習慣が乱れてきた
中学生になると、通学範囲の拡大、部活動の本格化、SNSの利用増加などが要因で、生活習慣が乱れやすくなります。深夜まで遊んでいて疲れが取れない、寝不足で日中から眠たいなどで勉強できず、テストの点数が下がるかもしれません。
文部科学省の「中高生を中心とした子供の生活習慣が心身へ与える影響等に関する検討委員会設置要綱」によると、年齢が上がるにつれて以下のように就寝時間が遅くなる傾向があります。
|
起床時間平均 |
就寝時間平均 |
小学生 |
6:44 |
21:57 |
中学生 |
6:45 |
22:55 |
高校生 |
6:43 |
23:42 |
起床時間平均は変わらないものの、就寝時間平均だけ遅くなっており、睡眠不足が懸念されます。米国睡眠学会によると、13〜18歳が健康にすごすには8〜10時間の睡眠が必要だと提唱されています。
このデータから、中学生は推奨睡眠時間を確保できていますが、高校生では減少傾向にあります。良い睡眠習慣を今から身につけ、継続することが重要です。
3.勉強方法がわからない
勉強する時間が長くてもテストの点数が悪い場合、勉強方法を理解できていないかもしれません。
中学生になって学ぶ内容が難しくなり、勉強法もより効率的な方法に変えていく必要があります。たとえば、ノートに書き写したら声に出して読んでみる、勉強した部分の問題を随時解いてみるなど勉強法を変えてみることが大切です。
子どもと効率的な勉強法は何か、一緒に探してみるのもよい方法です。
テストの点数が悪い中学生にしてはいけない4つのNG行動
テストの点数が悪い中学生にしてはいけないNG行動は、以下の4つです。
- 言い訳を聞かない
- スマホを没収する
- 誰かと比較する
- 強制的に勉強させる
NG行動を続けていると勉強嫌いを加速させてしまうため、テストの点数が悪くても決しておこなわないようにしましょう。
関連記事:勉強嫌いになる3つの理由|親のNG行動や好きにさせる方法を解説
1.言い訳を聞かない
子どもがテストの点数の悪さについて説明しようとする際、なかには何も聞かずに「勉強しなさい」とだけいう人もいます。
しかし、まずは耳を傾け、子どもの言い分を聞くことが大切です。子どもの言葉の中に、テストができなかった本当の理由や改善のヒントが隠れている可能性があるためです。
また、子どもは親になぜできなかったのか聞いてほしいと思っているケースもあり、無視することで子どもを傷つけてしまうこともあります。
しっかりと子どもの話しを聞き、なぜできなかったのか一緒に考えれば、勉強に対するモチベーションアップにつながるはずです。
2.スマホを没収する
テストの点数が悪い原因が、スマホの長時間使用だとわかった場合でも、すぐに没収などの罰を与えるのは避けましょう。
子どもはスマホをストレス解消や友だちとのコミュニケーションツールとして利用しています。一時的だとしても没収されてしまうと、余計にスマホが気になって勉強に集中できなくなるかもしれません。
また、罰を与える行為は親に対する感情を悪化させる原因ともなるため、避けたほうがよいでしょう。勉強中はスマホを直接触れない位置に置いておく、一時的にマナーモードにしておくなどの対策のほうが効果的です。
3.誰かと比較する
子どもに対して誰かと比較するような発言を繰り返すと、徐々に自信を失って勉強嫌いになるおそれがあります。
子どもを責めるつもりでなくとも、比較の言葉を投げかけられると劣等感を抱いてしまうものです。「お兄ちゃんはもっと点数がよかった」「友だちのA君はテストの成績がよかった」などといった発言は控えましょう。
親は日常的な会話だと思っていても、子どもがどう受け取るかわかりません。比較の言葉は使わず、勉強したことだけでもほめるようにしましょう。
4.強制的に勉強させる
テストの点数が悪く落ち込んでいる子どもに、勉強を強制しても高い効果は得られません。
親として成績を改善させたい気持ちは理解できますが、強制よりも自発的な学習意欲を育む環境づくりが重要です。
テスト勉強したことをほめてモチベーションを高めたり、点数が悪かった原因を子どもと探したりするなど、子どもの努力を認め、一緒に改善策を考えることが大切です。
テストの点数が悪い中学生への親の接し方3選
テストの点数が悪い中学生への親の接し方は、以下の3つです。
- 落ち込んでいる子どもに適切なアドバイスを送る
- テストの点数の良し悪しで一喜一憂しない
- 勉強していること自体をほめる
それぞれ解説します。
1.落ち込んでいる子どもに適切なアドバイスを送る
テストの点数が悪くて子どもが落ち込んでいるなら、適切なアドバイスを送ってモチベーションの低下を防ぎましょう。
成績が悪いと、誰しも気分が落ち込んでしまうものです。子どもからテストの点数を聞き、あまり嬉しそうにしていない場合、点数に言及する前に勉強したことをほめて認めてあげましょう。そのうえで、なぜ点数が悪かったのか聞くと、子どもは自分の言葉で理由を説明するかもしれません。安心して話せる雰囲気があれば、より率直に自己分析をしやすくなるからです。
聞いた内容を参考に次回の対策法を親子で考えれば、一体感が生まれてモチベーションアップにつながるはずです。
2.テストの点数の良し悪しで一喜一憂しない
教科によって点数にバラツキがあっても、科目ごとに一喜一憂した態度を見せてはいけません。
点数のよい教科をほめても、悪い教科の点数をけなしてしまうと、マイナスのイメージだけを覚えてしまう子どももいます。
高得点を取った教科のことはほめて、悪い教科は「次のテストまでにどうやって改善しようか」と、前向きに発言しましょう。テストの点数が悪かったら、なぜできなかったのか原因を探り、次頑張ればよいというスタンスで接してあげれば、子どもの気持ちは軽くなるはずです。
3 .勉強していること自体をほめる
テストの結果が悪かったとしても、勉強したこと自体をほめてあげましょう。
勉強したという過程を親がしっかりと見てくれていたとわかれば、子どもは嬉しいと感じ、モチベーションがアップします。やる気が湧けば自主的な学習につながり、結果的に勉強が習慣化します。
なお、紹介した3つの方法を試しても、子どものテストの点数が改善しない場合は、定期テスト対策のプロである塾に任せるのも方法のひとつです。
森塾では、定期テストの直前に普段の授業に加え、無料でテスト対策の特別授業を実施しています。対策できていない分野を徹底指導して点数アップを実現し、お子さまの自信につなげています。
テストの点数が悪い中学生の挽回方法3つ
テストの点数が悪い中学生の挽回方法は、以下の3つです。
- テストの点数が悪かった原因を考える
- テスト勉強をいつから始めるのかスケジュールを立てる
- 勉強する習慣を少しずつ身につける
具体的な方法を解説します。
なお、中間テストの点数が悪くて悩んでいるという人は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:中1の中間テストの点数が悪い|平均点以下を改善する勉強法は?
1.テストの点数が悪かった原因を考える
次回のテストまでに挽回したいと考えるなら、なぜ点数が悪かったのか原因を分析して対策を考えましょう。
テストの点数が悪いのには、基礎ができていない、暗記できていないなどの理由があります。暗記ができていないなら、どのような勉強法だと覚えられないのか、どう改善したらいいのか探ります。
ノートに書き写すだけでは暗記できなかったのなら、書いた内容を音読してみたり、ポイントをマーカーして覚えやすくしてみるとよいでしょう。
インプットしただけでは「わかる」ようになるだけで「できる」状態にはなりません。問題を解くには「できる」ようになる必要があるため、アウトプットをおこない記憶を自在に使えるようにすることが大切です。
2.テスト勉強をいつから始めるのかスケジュールを立てる
テスト勉強の時間が足りず点数が悪かった場合は、いつテスト勉強を始めるかスケジュールを立てて学習していきましょう。
明確なスケジュールがないと、勉強を早く始めすぎて集中力が持たなかったり、逆に遅すぎて詰め込み勉強になったりする恐れがあります。適切なスケジュールを立てることで、バランスの取れた勉強量でテスト範囲をカバーできます。
なお、スケジュールを立てる際には、以下の要素を考慮しましょう。
- ・苦手科目の点数改善といった学習目標を設定する
- ・目標を達成するために必要な学習内容をリストアップする
- ・改善する項目に対して優先順位をつける
- ・週間スケジュールを作成する
- ・休みや休憩の時間を入れる
効果的なスケジュールが組めれば、勉強が効率的に進むはずです。
3.勉強する習慣を少しずつ身につける
テスト前だけ頑張るのではなく、普段から勉強を習慣化し復習する癖をつけておきましょう。これによりテスト前の負担が軽くなり、よい点数が取れる可能性が高まります。
勉強を習慣化するのは難しいことであり、いきなり誰でもできることではありません。1日10分でもよいので、まずは毎日勉強するなどの方法を試してみましょう。
とはいえ、家では集中が難しい場合があります。スマホの誘惑に負けてしまったり、部活で疲れて帰宅後すぐ寝てしまったりする人も少なくないでしょう。こういった課題を抱えている人は、早めに塾に通うことをおすすめします。
森塾では「楽しいから、わかる。わかるから、楽しい。」を大切に教育指導をしています。テストの点数がよい、授業がわかるなど、勉強が楽しいと感じれば自発的に勉強するきっかけとなります。勉強は楽しいものだと覚えてもらうのが、テストの点数改善の第一歩となるはずです。
まとめ:テストの点数が悪い中学生は接し方で結果が変わる
中学生になる子どものテストの点数が悪いのには理由があり、その原因を分析して対処する必要があります。しかし、親としてやってはいけない行動、やるべき行動があることを理解しておく必要があります。
- 基礎学力の不足や生活習慣の乱れはテストの点数低下につながる
- 勉強を強制したり、罰を与えたりしても改善にはつながらない
- モチベーションアップは勉強の習慣化につながる
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