子どもの学習意欲に頭を悩ませる親は少なくありません。「なぜうちの子は勉強しないの?」「私の育て方が悪いのかな?」そんな思いに駆られ、イライラしてしまった経験はありませんか?実は、子どもが勉強しない理由は複雑で、必ずしも親のせいとは限りません。
本記事では、子どもが勉強しない理由、親がしてはいけないNG行動などを解説します。勉強しない子どもにイライラするときの心構えまで紹介していますので、接し方に迷いがある方は参考にしてみてください。
- 子どもが勉強しない5つの理由
- 子どもが勉強しないときに親ができる5つのこと
- 勉強しない子どもにイライラしない3つの心構え
目次
子どもが勉強しない5つの理由
子どもが勉強しない主な理由は、以下の5つです。
- 勉強を強制されてやる気が低下している
- 勉強のやり方もやる意味もわからない
- スマホやゲームなど勉強よりも楽しいことがある
- 部活や対人関係で疲れている
- 集中力が持続しない環境になっている
なぜ勉強しないのか理由がわかれば、対策法もわかるはずです。
1.勉強を強制されてやる気が低下している
勉強の強制は、むしろ子どものやる気を低下させる原因となりかねません。親の「勉強しなさい」という命令口調は、子どもの反発心を生み、自主性を奪うためです。その結果、学習時間が減少し、成績低下につながる可能性があります。
さらに、成績不振が勉強への苦手意識を強め、親がより厳しく勉強を強制する悪循環に陥ることもあるでしょう。このサイクルは、最終的に子どもの勉強嫌いを加速させます。
関連記事:勉強嫌いになる3つの理由|親のNG行動や好きにさせる方法を解説
2.勉強のやり方もやる意味もわからない
勉強のやり方や意義がわからない子どもは、自主的に学習に取り組めません。何から始めればいいのか戸惑う子どもには、時間管理や効果的な暗記法など、具体的な学習方法を教えることが大切です。
同時に、勉強の必要性を理解させることも重要です。知識を得る喜びや成長の実感など、勉強の魅力を伝えられれば、子どもの自発的な学習意欲は自然と高まっていくでしょう。
関連記事:勉強できない子の特徴は?甘えではない原因と克服法を解説
3.スマホやゲームなど勉強よりも楽しいことがある
スマホやゲームは、子どもにとって勉強より魅力的で、学習時間と集中力を奪いがちです。
しかし、これらを急に禁止すると、強いストレスや反発を招き、かえって学習意欲を損なう恐れがあります。
また、スマホは友人とのつながりを維持する重要なツールです。取り上げると、子どもに疎外感を与えかねません。勉強時間中は別室に置くなど、利用ルールを親子で話し合って決めることをおすすめします。
4.部活や対人関係で疲れている
子どもは部活や対人関係で疲れ、勉強できなくなるケースがあります。肉体的な疲れや先輩・後輩との関係性に悩んで、精神的な疲れが蓄積しているかもしれません。
疲れている状態で勉強に取り組むのは辛いため、休息代わりとしてスマホやゲームをする子どももいます。
疲れているときに勉強したとしても、長続きせず「サボっているのではないか」と、感じることもあるでしょう。
5.集中力が持続できない環境になっている
集中力が持続できない環境だと、長時間勉強できません。
勉強部屋に家族の声やテレビの音が漏れている、マンガが数多く置いてあるなど、環境が悪いと効率的に知識が身につきにくくなります。
集中力が途切れて勉強をやめてしまうと、スマホやゲームなどで遊びだし、再度学習を始めるのは難しいかもしれません。
子どもが勉強しないとどうなる?
勉強しないと以下のような悪循環に陥る可能性があります。
- ・テストの点数が悪くなる
- ・授業についていけなくなる
- ・自信のない子どもになる
- ・将来の選択肢が狭まくなる
勉強しないとテストの点数が悪くなり、学習する意欲が低下します。学年が上がるごとに学習内容が難しくなり、授業を真剣に受けてもわからなくなります。授業についていけなくなると、クラスメイトとの差を感じるようになるかもしれません。
そして、先生や親から勉強できないことを問い詰められたり、何をやってもうまくいかなかったりすることで自信を失っていきます。
また、勉強時間の低下により、自分の行きたい学校に入学できなかったり、優良な企業への就職機会を逸したりするかもしれません。子どもはどのような選択肢があるか理解していないケースもあるため、将来の選択肢が狭まる可能性があることをうまく伝えましょう。
子どもが勉強しないときに親ができる5つのこと
子どもの自信を失わせないためにも以下の内容を実践し、子どもをしっかりとサポートしましょう。
- 子どもをほめてやる気を育てる
- 勉強のハードルを下げてみる
- 勉強の習慣化をサポートする
- 勉強する環境を整える
- 学力の高い家庭の特徴を真似してみる
それでは、子どもが勉強しないときに親ができることについて解説します。
1.子どもをほめてやる気を育てる
子どもが勉強しないなら、ほめることでモチベーションを高めて自発的な学習を促します。
ただし、ほめるときには、むやみやたらにほめるのではなく適切な言葉を投げかけることが大切です。「勉強してすごいね」と連呼するより、子どもの状況に合わせ「部活の後に勉強するなんて、大変なのにすごいね」と言ってみたり、心に響く内容で伝えるべきです。
また、結果でなく勉強しているというプロセスをほめるようにしましょう。
勉強自体がほめられるような行動だと理解できれば、学習している姿を親に見せたいと思うものです。この気持ちが、自発的な勉強へとつながっていくはずです。
2.勉強のハードルを下げてみる
子どもの学習意欲を高めるには、勉強のハードルを下げることが効果的です。「毎日1問だけ解いてみよう」「10分だけ勉強してみない?」など、小さな目標から始めることで、子どもは「それくらいならできそう」と前向きに考えやすくなります。ハードルを下げることで、勉強への抵抗感を減らし、子どもが自ら取り組むきっかけを作りましょう。
3.勉強の習慣化をサポートする
勉強を習慣化させるには、親の協力が不可欠です。
親がサポートできる主な方法は、以下のとおりです。
- ・子どもと一緒にスケジュールを決め、勉強する時間を明確にする
- ・家庭学習の時間には家族が協力して静かにすごす
- ・勉強のストレスを解消するため休日に子どもと出かけるなど
さまざまなサポートを試しながら、ご家庭に合った方法を見つけていくことが大切です。
4.勉強する環境を整える
勉強環境の整備は、子どもの学習効率と意欲向上の鍵です。理想的な学習空間を作るための一例は以下のとおりです。
- ・勉強専用スペースを設置する
- ・勉強のスペースからマンガやゲームをほかの場所に移す
- ・アロマディフューザーや眠気対策グッズを用意する
- ・ノイズキャンセリングイヤホンで環境音をシャットアウトする など
子どもの個性や学習スタイルに合わせて取り入れてみてください。
5.学力の高い家庭の特徴を真似してみる
子どもをサポートする方法がわからない場合、学力の高い家庭の特徴を真似してみるのもよいでしょう。
学力の高い家庭には、以下のような特徴があります。
- ・ほめるよう意識している
- ・テレビゲームの時間を固定化している
- ・本や新聞など読書をすすめている
- ・努力することやり遂げることの大切さを教えている
お茶の水女子大学「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」によると、上記の行動が実際に学力向上につながっていると公表しています。
勉強に直接関係しない行動が子どもに影響を与えることを理解し、家庭環境の改善を実施するとよいでしょう。
勉強しない子どもにイライラしない3つの心構え
勉強しない子どもにイライラしない心構えは、以下の3つです。
- 子どもを完全にコントロールできると考えない
- ひとりで悩みを抱え込まない
- 専門家の力を借りる
勉強しない子どもにイライラしてもマイナスの影響しかないため、感情的になる前に対策を実施しましょう。
1.子どもを完全にコントロールできると考えない
子どもは自分の意思を持っており、親が完全にコントロールできると思い込んではいけません。
自分の思い通りになると思えば思うほど、予想に反した動きをされた際にイライラするものです。「最初からどのような行動を取るのかわからない」と考えておけば、心に余裕が生まれます。
たとえば「毎日10分勉強しよう」と提案しても、実際は2日に1回程度しか取り組まないかもしれません。このとき、毎日実行すると期待するよりも、予想より少ない頻度でも構わないと考える方が、親子関係にとって健全です。
子どもの行動が理想と異なる場合は、柔軟に対応し徐々に改善していく姿勢が大切です。
2.ひとりで悩みを抱え込まない
子どもの学習問題で悩んでいる場合、ひとりで抱え込まないことが大切です。多くの親が同じ課題に直面しており、解決は簡単ではありません。そんなときは、子育ての先輩や同じ悩みを持つ人に相談することをおすすめします。
ほかの人の経験や視点から、新しい解決策や心構えのヒントが得られるかもしれません。外部の意見を聞くことで、問題に対する新たな見方や、自分では気づかなかったアプローチを発見できる可能性もあります。
3.専門家の力を借りる
どの方法を試しても子どもが勉強しない場合、教育の専門家に相談しましょう。
相談する先として、おすすめなのは塾です。
塾は成績アップを目的としており、学習指導だけでなく、子どものやる気の育て方も熟知しています。さまざまな子どもを教育したノウハウもあり、生徒ごとに適切な指導も可能です。
森塾でもやる気を育てる大切さを重視しており、生徒に「やればできる」と感じてもらえるよう指導しています。
勉強しないのは「楽しさがわからない」「自信がない」の表れかもしれません。やればできるという感情が強くなれば、勉強が楽しくなって自信がつくはずです。そして、自信がつけば自主的に勉強するようになり、学習の習慣化が期待できます。
まとめ:子どもが勉強せずイライラする前にできることをやろう
子どもが勉強しない理由はさまざまですが、多くの場合、勉強の楽しさや効果的な方法を見出せていないことが要因です。これは必ずしも親の責任ではありません。学習環境の整備や適切な目標設定など、親にできることはいろいろあります。子どもの可能性を信じ、寄り添い続けることが大切です。
- 子どもが勉強しないときは、勉強のハードルを下げて習慣化をサポートする
- スマホやゲームの利用ルールを子どもと決めるなど、親ができる学習環境づくりの工夫はいろいろある
- 対処法を実践しても効果がない場合は、ひとりで悩まず専門家である塾に相談する
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