高校受験に向けて塾に通うなかで「このままこの塾に通い続けていいのだろうか?」と漠然とした不安がある人もいるでしょう。
「成績が伸びない」「塾の方針や講師との相性が合わない」と感じたときは、転塾を考えるタイミングかもしれません。
ただし、転塾は大きな決断であるため、失敗しないためには慎重な計画が必要です。
本記事では、転塾を成功させるためのコツを3つに分けて解説します。
- 転塾のベストなタイミング
- 転塾を決める判断基準
- 転塾先の選び方
最適な学習環境を見つけ、安心して受験に臨むための準備を進めるための参考にしてみてください。
受験に向けた転塾はいつまでに終わらせるべき?
受験に向けた転塾は、受験の1年前までに完了させ、早めに新しい塾に慣れておくことが理想です。
中学受験の場合、小学5年生の2月頃まで、高校受験では中学2年生の間に転塾を完了させましょう。
受験の直前期に転塾すると慌ててしまい、勉強に集中できなくなる可能性があるため、余裕をもって転塾を進めることが重要です。
ベストな転塾タイミングとは?
転塾をするのにベストなタイミングは、以下のとおりです。
- ・学期が変わるとき
- ・学年が変わるとき
学期の切り替え時期は学習内容がリセットされやすいため、新しいリズムに順応しやすくなります。
また、新学年がはじまる春は、同じ受験を目指す仲間と出会えることが多く、学習意欲が向上しやすい時期です。転塾を考えている人は、新学年の授業がはじまる2月~3月頃までに、転塾先を決めるとよいでしょう。
転塾する場合の伝え方はどうする?注意点はある?
転塾を考えた際、今まで通っていた塾にどう伝えるべきか迷うこともあるでしょう。
転塾の際に押さえておくべきポイントは、以下の3つです。
- 1.転塾を伝える必要はない
- 2.退塾する時期を明確にする
- 3.転塾の挨拶は必須ではない
転塾手続きの注意点を理解し、スムーズに転塾を進めましょう。
1.転塾を伝える必要はない
転塾の理由は詳しく説明する必要はなく「家庭の事情」や「個人的な都合」といったシンプルな回答で問題ありません。
正直に話したい場合は伝えてもよいですが、引き止められるケースがあるので注意が必要です。断りにくい場合には、事前にどのように対応するか考えておくとよいでしょう。
あいまいなままだと手続きが遅れたり、誤解を生む可能性があるため、転塾の意思をはっきりと示すことが大切です。
2.退塾する時期を明確にする
退塾する際には、あらかじめ退塾する時期を決め、早めに塾へ伝えることが重要です。一般的には、退塾の1か月前までに知らせるのがよいとされています。
また、退塾を計画的に進めることで、転塾後の学習スケジュールが崩れず、学習を継続して行えます。
塾の規定によっては、通知が遅れると月謝が重複してしまう場合があるため、退塾規定の確認も忘れずに行いましょう。
3.転塾の挨拶は必須ではない
塾を辞める際に、挨拶やお礼の品を渡すかどうかは個人の判断です。必須ではありませんが、感謝の気持ちを伝えたい場合は、挨拶してもよいでしょう。
お礼の品を持参する場合、一般的には個包装の菓子折りが好まれ、2,000円~3,000円程度の品が適切です。さらに、挨拶の場を設けることで、良好な関係を保ちながら転塾を終えることができるでしょう。
塾を変えるか迷う場合の判断ポイント3つ
塾を変えるべきか迷っているときは、以下3つのポイントを確認してみてください。
- 1.塾に行きたくない理由が明確にある
- 2.成績に大きな変化がない
- 3.指導内容が合わない
それぞれ具体的に解説します。
1.塾に行きたくない理由が明確にある
「塾に行きたくない」と感じる理由が明確にある場合、塾へのモチベーションが下がっている可能性が高いです。
以下の理由がある場合、転塾を検討する必要があるかもしれません。
- ・塾が遠くて通塾が面倒くさい
- ・講師との相性が合わない
- ・友人が合わない
- ・塾の方針が合わない
上記のような状況が続く場合、学習意欲が低下することがあります。
転塾により環境が変わることで、新たな気持ちで勉強に取り組める可能性があるため、転塾を検討してもよいでしょう。
2.成績に大きな変化がない
塾に通っているにも関わらず成績が上がらない場合「個別指導」や「集団指導」など、授業スタイルが合わないケースが考えられます。指導形態や授業形式が合わない場合、勉強しても効果が出にくくなることがあります。
ただし、成績が伸びない理由が塾ではなく、学習方法や努力不足によるものかどうかも、冷静に判断することが大切です。原因が塾でない場合、転塾ではなく、通っている塾に学習方法の相談をする必要があるかもしれません。
3.指導内容が合わない
指導内容が合わないと感じる場合、塾の種類にミスマッチが起きている可能性があります。
塾の指導内容には、以下の4つの種類があります。
塾の種類 |
指導内容・特徴 |
目的 |
進学塾 |
・難関校・有名校の受験対策に特化 ・難易度の高い問題や入試問題に対応した指導 |
・難関校や有名校への合格を目指すための学力向上 ・受験対策を中心にカリキュラムが組まれる |
補習塾 |
・学校の授業内容の復習や基礎力の強化 ・学習の理解不足を補い、日々の授業やテストに対応 |
・学校の成績を向上させ、基礎学力を固める ・理解不足の分野を補完し、日々の学習習慣を整える |
総合学習塾 |
・受験準備から学校の補習まで、さまざまな目的に対応 |
進学対策だけでなく、幅広い学年や目的に対応できるカリキュラムで、個々の学習ニーズに応える |
専門塾 |
特定科目やスキル(英語、数学、プログラミングなど)に特化した指導 |
・特定の分野やスキルを集中的に学びたい場合に、その分野での実力を高める |
目的によって指導内容が異なるため、自分の学習目標に合った塾を選ぶことが重要です。
塾の特徴を理解し、自分に最適な学習環境を選びましょう。
転塾を成功させる3つのコツ
転塾を成功させるためには、自分の気持ちや自分に合う環境を知ることが大切です。
転塾を成功させるコツは、以下の3つが挙げられます。
- 1.転塾したい理由を明確にする
- 2.自分の性格に合うか確認する
- 3.体験授業や授業見学に参加する
それぞれ具体的に解説します。
参考:塾の選び方「どうやって選ぶ?」「失敗しないポイントは?」
1.転塾したい理由を明確にする
転塾を成功させるには、転塾したい理由をはっきりさせることが重要です。理由が明確であれば、新しい塾を選ぶ際に基準が明確になり、自分に合った塾を見つけやすくなるためです。
たとえば「宿題の量が多すぎて負担になっていた」「講師との相性が悪かった」など、具体的な転塾理由がわかれば、転塾先を選びやすくなります。
転塾先を選ぶ際には「苦手科目の克服をしたい」「個人に寄り添った指導をしてほしい」など、転塾先に求めることに優先順位をつけ、自分に合う塾を見つけましょう。
2.自分の性格に合うか確認する
指導形態によっては、ペースや方法が合わず効率的に学習できない可能性があります。塾の指導形態は、自分の性格や学習スタイルに合わせることが大切です。
塾の指導形態は主に、以下の4つの種類が挙げられます。
指導形態 |
生徒数 |
特徴 |
個別指導 |
1人または少人数 |
生徒一人ひとりに合わせた指導を行う |
集団授業 |
10人~30人 |
仲間と切磋琢磨できる環境で学習する |
家庭教師 |
1人 |
講師が自宅に来て、個別で指導を行う |
オンライン学習 |
1人~ |
インターネットを通じて学習する |
自分の学習タイプに合う塾を選ぶことで、転塾後の学習を快適に進められます。
以下の記事では、個別指導塾について詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
3.体験授業や授業見学に参加する
転塾を決める際には、体験授業や授業見学に参加して複数の塾を比較することが重要です。
複数の塾の見学をしたり、体験授業に参加したりすることで、カリキュラムや講師との相性、学習環境などを実際に確認できるため、自分に合った塾を見定められるでしょう。
体験授業や見学では、ホームページや口コミだけではわからない塾の雰囲気や講師の教え方を体感することが大切です。塾選びで失敗しないためにも、実際に見て確認することをおすすめします。
森塾では、"無料"体験が提供されております。気軽に参加できるので、ぜひお試しください。
まとめ:転塾のコツは、余裕をもって計画的に進めること
転塾の際は、自分に最適な学習環境を見つけ、しっかりと計画を立てて進めることが大切です。自分の性格や学習スタイルに合った指導形態を選び、学びやすい塾を見つけましょう。
- 転塾のタイミングは受験の1年前まで
- 転塾する場合は、転塾する理由を明確にし、自分に合う塾を探す
- 転塾先を選ぶ際は、体験授業に参加する
森塾は、個別指導を中心とした学習塾で、生徒一人ひとりに寄り添った指導を行っています。ぜひ、"無料"体験で、実際の授業の雰囲気や講師との相性を体感してみてください。