高校生のお子さんの塾を検討する際に「費用はどのくらいかかるのか」「今の家計状況で無理なく通わせられるのか不安」のように、費用面で不安を抱えているご家庭も多いのではないでしょうか。
本記事では高校生の塾の平均費用や費用相場、予算を決めるポイントや塾選びの注意点を紹介します。大学受験や大学入学後にかかる費用も紹介するので、塾の予算を考える際の参考にしてみてください。
- 高校生の塾の年間平均費用
- 高校生の塾の費用相場
- 高校生の塾の予算を決める際のポイント
- 高校生の塾選びの注意点
高校生の塾の費用実態
まずは、高校生のいる世帯が実際に塾にかけている費用はどのくらいなのか、文部科学省の調査結果をもとに解説します。
高校生の塾の年間平均費用
下記の表は、文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」において、全日制の公立高校と私立高校に通う子どもがいる世帯の子ども1人あたりの塾の年間平均費用です。
|
公立高校 |
私立高校 |
高校1年生 |
80,674円 |
110,873円 |
高校2年生 |
107,774円 |
179,923円 |
高校3年生 |
170,790円 |
225,035円 |
平均 |
120,397円 |
171,149円 |
調査結果によると、公立高校よりも私立高校のほうが、3年間を通して塾に多くの費用をかけていることがわかります。
ただし、この調査では塾に通わせていない世帯の費用は「0円」として集計しているため、実際に塾に通わせている世帯の平均費用は、上記の表よりもさらに高額になると考えられます。
学習塾費の金額分布
全日制の高校に通う子どものいる世帯が塾の費用として年間どのくらい支出しているのかについて、文部科学省による「令和3年度子供の学習費調査」の「学習塾費の金額分布」をもとに表にまとめました。
|
公立高校 |
私立高校 |
0円 |
66.8% |
61.7% |
〜1万円未満 |
1.6 % |
1.5% |
〜5万円未満 |
3.3% |
3.4% |
〜10万円未満 |
2.8% |
3.7% |
〜20万円未満 |
4.7% |
5.0% |
〜30万円未満 |
4.9% |
4.6% |
〜40万円未満 |
4.4% |
3.5% |
40万円以上 |
11.6% |
16.7% |
この調査は就職希望者や専門学校への進学希望者など、大学進学希望者以外も対象になっています。そのため、塾の費用を「0円」としている世帯、つまり塾に通わせていない世帯が最も多いという結果でした。
しかし、塾に通わせていない世帯を除くと、塾の費用として年間40万円以上かけている世帯が最も多くなっていることがわかります。
高校生の塾の費用相場
高校生の塾の費用について、指導タイプ別の年間費用相場と、一般的な費用の内訳を紹介します。
指導タイプ別の費用相場
高校生向けの塾は、主に「個別指導」と「集団指導」の2つの指導タイプに分かれます。下記の表は、指導タイプ別の年間費用相場です。
|
年間費用相場 |
個別指導塾 |
277,200円〜 (月23,100円~) ※週1回80分授業、先生1人に生徒2人までの場合 |
集団指導塾 |
171,600円〜 (月14,300円~) ※週1回70分授業の場合 |
個別指導塾と集団指導塾の費用相場を比較すると、個別指導塾のほうが費用が高い傾向にあります。個別指導塾は講師数に対して生徒数が少ないため、生徒個人のレベルに合った指導を受けられる反面、集団指導塾に比べると費用が高くなります。
ただし、集団指導塾でも難関校を目指す場合は一般的な相場よりも費用が高くなることもあるため、上記はあくまでも目安として参考にしてください。
関連記事:【個別指導塾の特徴】 向いていない子はどんなタイプ?
費用の内訳
高校生の塾の費用には、毎月の授業料以外にもさまざまな費用が含まれます。下記は、高校生向けの塾にかかる費用の内訳の一例です。
|
概要 |
入会金(入塾金) |
入塾時にかかる費用 |
授業料(月謝) |
月々にかかる授業の料金 |
教材費 |
テキスト代や学習プリント代など、授業に必要な教材にかかる費用 |
模擬試験・検定費用 |
模擬試験や英検などの検定を受ける際の費用 |
季節講習費 |
春期講習や夏期講習、冬期講習などを受講する際にかかる費用 |
特別講習費 |
定期テスト前の特別講習、受験前の志望校別対策講座など、特定の講習を受講する際にかかる費用 |
ただし、上記はあくまでも一例で、塾によって必要な費用は異なります。相場よりも授業料が安かったとしても、それ以外に多くの費用がかかる場合は、トータルの費用も高くなるため注意しましょう。
関連記事:塾の授業料は高い? 平均金額はいくら?学習塾の費用を知ろう
高校生の塾の予算を決める際のポイント
高校生の塾の費用は、大学入学後の費用なども見据えて家計に無理のない範囲で考えることが大切です。ここでは塾の予算を決める際のポイントを解説します。
世帯収入の3%前後を目安に考える
高校生の塾の費用は、世帯収入の3%前後を目安に考えるとよいとされています。無理をして費用が高い塾に通わせても「授業料が払えない」「家計を圧迫して苦しい」という事態を招きかねません。
総務省統計局の「2019年全国家計構造調査」によると、2019年10〜11月の1世帯当たりの1ヶ月の平均消費支出のなかで、「教育費」は全体の3.1%となっています。この結果からも、塾の費用は世帯収入の3%前後を目安にするという考え方は、現実的な数値であるといえるでしょう。
ただし、世帯年収の3%前後というのはあくまでも目安で、子どもの人数や大学入学後に必要な費用などとの兼ね合いも加味して考えることが大切です。
大学受験や入学後にかかる費用も踏まえて考える
大学受験では受験費用や交通費、宿泊費がかかり、大学合格後には入学金や大学1年目の授業料が必要になります。塾の予算を立てる際には、大学受験や入学後にかかる費用も踏まえて考えるようにしましょう。
下記の表は、文部科学省「令和3年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」をもとに、大学の授業料と入学料の平均額をまとめたものです。
|
国立大学 |
公立大学 |
私立大学 |
授業料 |
535,800円 |
536,363円 |
930,943円 |
入学料 |
282,000円 |
391,305円 |
245,951円 |
合計 |
817,800円 |
927,668円 |
1,176,894円 |
上記の費用も踏まえて、塾にかける費用の計画を立てるようにしましょう。
出典:文部科学省「令和3年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」
高校生の塾選びの注意点3つ
高校生の塾選びで失敗しないためには、次の3つのポイントに気をつけてみてください。
1.費用は年間の総額で比較する
授業料が安くても、夏期講習や冬期講習、入試前の特別講習などの費用が高いケースもあるため、費用は必ず年間総額で比較するようにしましょう。志望校の入試内容に合わせて受講する科目を選択する場合は、受講する講座数と費用に無理がないかも確認しておくことが大切です。
また、自宅から遠い塾の場合は交通費も高くなるため、通塾方法や距離も踏まえて検討しましょう。
2.サポート体制が整っている塾を選ぶ
塾を選ぶ際には、通学している高校の定期テスト対策や、志望校に合わせたサポートをしてくれるかどうかもチェックしておきましょう。また、入試に向けて相談に乗ってくれたり親身にアドバイスくれたりするなど、本人や親へのサポート体制が整っている塾を選ぶと心強いでしょう。
関連記事:塾の選び方 ~「どうやって選ぶ?」「失敗しないポイントは?」~
3.無料体験がある塾を選ぶ
本人に合う塾であるかを判断するためには、実際に授業の様子や講師の教え方などを体験することが大切です。資料を見たり説明を聞いたりしただけで決めてしまうと、入塾後にミスマッチが生じる恐れがあるため、無料体験がある塾を選ぶとよいでしょう。
森塾では"無料"体験を実施しています。ぜひ実際の授業を体験してみてください。
まとめ:高校生の塾は、希望進路に合わせて家計に無理のない範囲で選ぼう
高校生の塾選びは、受験費用や大学入学後にかかる費用などを見据えたうえで、家計に無理のない範囲で考えることが大切です。親子でじっくり話し合い、希望進路に合った塾を選ぶようにしましょう。
- 高校生の塾の年間平均費用は、公立高校に通う世帯で約12万円、私立高校に通う世帯で約17万円
- 塾に通わせていない世帯を除くと、塾の費用として年間40万円以上かけている世帯が最も多い
- 年間費用相場は、個別指導塾で277,200円〜、集団指導塾で171,600円〜
- 高校生の塾の費用は、世帯収入の3%前後を目安に考える
- 高校生の塾の費用を考える際は、受験費用や大学入学後にかかる費用を見据えて考える
森塾の高校生の個別指導の授業料は、月14,100円〜(税込)と良心的です。また、兄弟で入塾する場合は通常2万円の入塾金が全額免除になります。さらに、授業料を兄弟の低額のほうから20%割引できる兄弟割引制度もあります。
森塾では"無料体験"を実施していますので、まずは体験から始めてみてください。