中学1年生で学ぶ「方程式」について、従来までの四則計算とは異なり、なかなか解き慣れずに苦手意識を感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では方程式について、意味や計算方法を解説します。
まずは「方程式とは何か説明できる」「方程式の計算問題が解ける」ように、本記事を参考にして方程式の基礎知識を深めてみてください。
方程式とは
方程式とは、等式の左辺と右辺の値が等しいという関係を表す計算式のことです。たとえば下記のような計算式が挙げられます。
x + 2 = 3
上記の方程式ではxに1を代入することで等式が成立します。つまりxの値は1になるということです。このように、方程式では「左辺と右辺の値は等しい」という関係を利用して、未知の値を解き明かします。
数学では、この関係のことを等式の性質といいます。
▼等式の性質
・両辺に同じ数や式を加えても等式は成り立つ
・両辺から同じ数や式を引いても等式は成り立つ
・両辺に同じ数をかけても等式は成り立つ
・両辺を同じ数でわっても等式は成り立つ
等式の性質は、方程式の計算問題を解くにあたって欠かせない考え方です。どんなときでも「左辺と右辺の値は等しい」ということを理解しておきましょう。
方程式の解き方
方程式は、下記の手順で解き進めます。
①文字を含む項を左辺に移項し、数を含む項を右辺に移項する
②左辺、右辺のそれぞれを計算してまとめる
③文字を含む項が負の数であれば、両辺に「-1」をかけて正の数にする
④文字を含む項にある数を、左辺と右辺それぞれで割り、文字の値を算出する
下記の方程式を例に挙げて、具体的に解説します。
-2x -5 = -7
まずは数を含む項を右辺に移項します。
-2x = 7 + 5
つぎに左辺と右辺のそれぞれを計算してまとめます。
-2x = 12
文字を含む項に負の数があるため、両辺に「-1」をかけて正の数にします。
2x = -12
最後に、文字を含む項にある数(2)を左辺と右辺それぞれで割ることで、xの値を算出することができます。
x = -6
このように、方程式では等式の性質を活用しながら解を導き出します。
方程式の解き方(分数・小数を含む場合)
方程式の文字を含む項に、分数や小数が含まれる場合には別の解き方が必要になります。
分数を含む場合
文字を含む項に分数が含まれる場合には、両辺に分母の最小公倍数をかけて整数に変換します。
たとえば、下記のような方程式を例に挙げます。
1/2x - 4 = 1/3x
整数にするためには、両辺に最小公倍数の6をかけます。
3x - 12 = 4x
文字を含む項を左辺に移項して、数を含む項を右辺に移項します。
3x - 4x = 12
左辺、右辺のそれぞれを計算してまとめます。
-x = 12
文字を含む項が負の数なので、両辺に「-1」をかけて正の数にすることで、xの値を算出することができます。
x = -12
このように文字を含む項に分数が含まれる場合には、分数を整数に変換してから計算をします。
小数を含む場合
文字を含む項に小数が含まれる場合には、両辺に10や100などの数をかけて整数に変換します。
たとえば、下記のような方程式を例に挙げます。
0.5